衝撃のラストから繋がる物語。「第2期も、案の定しんどかったです」
2022年1月クールの第1期に続き、待望の第2期日本語吹替版が2024年4月10日(水)より放送・配信開始となった、『時光代理人 -LINK CLICK- Ⅱ』。3月30日(土)には東京・ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場にて、トキ(程小時/チョン・シャオシー)役・豊永利行さん、ヒカル(陸光/ルー・グアン)役・櫻井孝宏さん、リン(喬苓/チャオ・リン)役・古賀 葵さんの“時光写真館”キャストが勢揃いする先行上映会が行われました。
今回は、そこで上映された第1〜2話の内容も踏まえて、イベントの様子をオフィシャルレポートで詳しくお届けします!
満席となったこの日のイベント。ファンの方々を前にまず挨拶した3人は、早速第2期日本語吹替版の制作が決定した際の率直な心境を振り返ります。豊永さんは約2年前となる第1期の際も、この場所で舞台挨拶したことに触れながら、「中国で第2期制作決定のPVなどが出始めたときに、第1期があの終わり方でしたから、『それはやりますよねえ……!』と思って」と自身もワクワクが隠せなかった様子で、櫻井さん、古賀さんもこれに頷きます。そして豊永さんは日本語吹替版の制作を耳にし、「引き続きトキを演じさせていただけることが嬉しかったですし、いち視聴者としても気になっていた続きを知れることが嬉しかったです」と、笑顔で会場を見渡しました。
次に櫻井さんは、「豊永くんと同じく、あの終わり方でしたから、続きはもちろん気になっていました」としつつ、「でも『始まったら始まったで、しんどいのでは……?』とも思っていて。そうしたら案の定、しんどかったです(笑)」と打ち明け、これには豊永さんも納得の様子。「第1期の宙ぶらりんでしんどい状態からは解放されましたが、第2期はさらに先が分からない状況から始まっていくので、また違う種類の不安や気になるポイントでいっぱいです。そんなところも毎週楽しみにしていただけたらと思います」と客席に伝えていました。
続いて古賀さんも、「おふたりもおっしゃられたように、『あそこで終わるんかいっ!』というところで終わった第1期から、ようやく続きが観られるということで、嬉しさと不安があって……」とこぼし、これに「リンちゃん、目が真っ赤のままだったもんね!?(笑)」と同調する豊永さん。「そうなんです!」と大きく頷いた古賀さんは、「私たちも台本をいただいて初めて先の話を知るので、第1話からドキドキしていましたし、毎回アフレコ後はみんなで考察もしていました」と、収録現場の様子を明かしてくれました。
このように考察しがいがあるという、本作ならではの魅力に触れた豊永さん。「『時光代理人』は、収録中『これは何のシーン?』となることが、けっこうあるんです。それで収録後、『次週あたりに分かるかな?』などと話して、実際台本を読ませていただくと、『こういうことか!』と分かっていきました」と語ります。
中村悠一さん演じるチエン・ジン(銭進)に騒めき。
「ラスボス!と思われたのかな?と(笑)」
ここからは第2期の物語に触れていくということで、まずは「ヒカルが生きていたね!」と盛り上がった3人。ヒカルを演じる櫻井さんは、「完全にミスリードを誘う感じだったので、生きていて良かったです」と安堵した面持ちで、豊永さんは「第1話で病院に着いたトキが、ヒカルが生きていた!と気付くシーンがとても好きで。涙から驚きに変わるお芝居が、演じていてすごく楽しかったです!(笑)」と語ります。実はこのシーンが、中国ではネットミーム化されるほど話題になっているらしく、それに声を上げて驚いていたお三方。「日本でも流行らせますか!?」と、乗り気でお茶目な豊永さんに、客席からは笑い声が漏れていました。
第1〜2話の印象的なシーンに話題が移ると、「リンちゃん目線だと、第1話でトキと対峙するところが、最初からクライマックス!という感じで、『こうくるか〜!』と気合いを入れて収録していました。本当にヒカルが助かって良かったです」と、ドキドキの胸の内を告白する古賀さん。続けて「今回は第1期以上に、戦うシーンがダイナミックでカッコよかったです」と話すと、「リンちゃん、めっちゃ強いよね!? トキよりも強いんじゃない!?と思って」という豊永さん。古賀さんも「スゴいですよね。最初に構えたときは『リンちゃん大丈夫かな……?』と思いましたけど、意外と動けるし、アシストもしていて、ふたりの息が合っているな!と感じました」と頷きます。
ちなみに中国アニメと日本アニメとでアフレコ時に違いはあるのか?という質問に、豊永さんは「基本的には外画の吹替と一緒で、原音を聴きながら進めています。ただ画(え)がすでに出来上がっているので、僕はそれに合わせてアドリブも入れながらアクションシーンを演じていました」と教えてくれました。
ここで豊永さんから、「何より、シャオマー(小馬)が強すぎない!?」という発言が飛び出し、客席からも笑い声が。櫻井さんも「パッと見、雑魚っぽいのかな……?と思いきやね? 2対1なのに」といい、豊永さんは「みなさん『この人は何者なの?』と思っていらっしゃるかと思うのですが、そこも第2期で楽しみにしていただければ」と、訳知り顔でニッコリ。今後のストーリーへの期待感を膨らませます。
ほかにも気になる新キャラクターが登場する第2期。豊永さんが「第1話にチエン・ジン(銭進)が出てきますが、中村(悠一)さんが声を充てているだけでね……」と名前が挙がった瞬間、会場が騒めき、その変化を櫻井さんと共に即座にキャッチ。「ラスボス!と思われたのかな?と勝手に感じていたんですけど(笑)」と笑いを誘いながら、ほかにも第2話ラストでヒカルの元に現れる謎の存在など、印象深い登場人物たちを挙げてくれました。
一方「第2話が始まったかと思ったら、第1.5話のような印象をもたれませんでしたか?」と、巧みな構成に触れた櫻井さん。「伏線回収というと強い表現になってしまいますけれど、ああいう見せ方が多いので、細かいところまでご注目いただけたらと思います。何気なく観ていたものが、意外と重要なファクターだったりするところは、本作の大きな見どころのひとつではないでしょうか」と、作品の魅力を教えてくれました。
櫻井さんの発言を踏まえ、豊永さんは第1話ラストのチェン・ビン(陳彬)刑事の落下シーンに触れ、「こんなにあっけなく!?といった展開も多く、衝撃的なところを注目してほしいですし、それに対して流れで普通に観てしまうところもあって、考察のしがいがあります」と語っていました。
トキ&ヒカルのバディ戦から、リンたちも加わるチーム戦に
怪我を負ったヒカルに代わり、トキがリンと動く場面も見られる第2期。今回深掘りされるトキとリンの関係性について聞かれた古賀さんは、第1話でトキがリンだけを残して、ヒカルの病室から出ることを躊躇うシーンをピックアップ。「あのシーンがショックで。というのも、リンちゃんとトキは幼い頃から姉弟みたいに育ってきた仲で、信頼関係が見えていたじゃないですか。だからあのとき、トキから信頼されていないというか、自分がトキに不安を与える要因になってしまっていると、リンちゃんが感じたことがもう悲しいというか……。これまでのふたりの関係性があったからこそ、より強く心に刺さったんです」と打ち明けます。
そんな古賀さんの気持ちに、理解を示す豊永さんと櫻井さん。豊永さんは「ショックを受けているからこそ、リンちゃんが頑張ろうとしている描写も多く、健気だなと思いました。トキもそれに気付いていて、動けないヒカルに代わり、ふたりで組んでいくのが今回の物語。今まではトキとヒカルのバディの様子が描かれていましたが、第2期ではリンを加えた3人、さらにシャオ・リー(肖力)刑事たち大人の力も借りてチーム戦になっていくところに、変化が見られます」と、今作の大きなポイントをまとめてくれます。
改めて第2期における見どころを聞かれた3人。まず、「ぜひコンディションが良いときにご覧ください」と話したのは豊永さん。その理由について、「強いメンタルが必要になる展開がけっこう出てくるので、ご自身の健康状態に注目していただきたいです」と、視聴に向けての心構えを喚起してくれました。
櫻井さんも「ストーリー的にヘビーな部分もあるので、こういう作品なんだなと楽しんでいただければ」と前置きしつつ、「今回はシャオ・リー(肖力)刑事が重要な役どころになってくるので、彼にもぜひ注目してほしいです。大人であり刑事という立場の人が深く関わることで、今までにない『時光代理人』の面白さが味わえると思います」と語ります。
最後に古賀さんは、「第1期は毎話、短編的にも楽しめたと思いますが、第2期はキャラクターごとフォーカスされるシーンがより増えていきます。そのため、それぞれの表情や発言の意味によくご注目いただけると、点と点が繋がった!と気付きを得る瞬間がいつか来ると思います」と教えてくれました。
トキやヒカルのように特殊能力が使えるとしたら?
ここで作品に絡めて、トークテーマは「使ってみたい特殊能力」に。豊永さんが「特殊能力というと、空を飛びたいとか?」と例を挙げたところ、「それが良い!」とすぐ反応して見せた櫻井さん。「瞬間移動のテレポーテーションより、空を飛べるほうが良いです。例えば、午前の現場から午後の現場に飛ぶとか」と言い、「良いですよね。最寄駅からスタジオまでサーッと飛べたら。家から飛んでいかないのか?って感じですけど(笑)」と豊永さんも共感し、それに櫻井さんは「ちょっと電車乗りたいからね(笑)。15分くらい歩くスタジオだったら、空を飛べたらなって」とやりとりしていました。
実はこの日、緊張はもちろん、第2期への溢れる想いも相まって、たびたび言葉を探したり擬音が漏れたりと、慌てる様子も可愛らしかった古賀さん。男性陣が微笑ましげに「すでにダイブできる力を持っているのでは?」「時を止められるのかも?」とツッコむ場面もありました。そんな古賀さんは「足がすごく速くなる力はどうですか? 電車も使わずにすむくらい!」と提案。「速すぎて水の上も走れると思うから、地球をグルッとしてみるとか」と言うのに対して、豊永さんは「その特殊能力は、肉体疲労がないということですかね?」と疑問が浮かんだ様子。「無限に湧き出てくる力です!」と言う古賀さんの答えを受け、「そっちのほうが欲しいです!」と手を挙げます。一方櫻井さんは「(無限の力で)時はちょっと止められるのかな? じゃあ時をちょっとずつ、無限に止めてみる?」と頭を捻り、「確かにちょっとをいっぱい重ねれば……」と悩む古賀さんに、「燃費が悪そうですね(笑)」と豊永さんがツッコんでいました。
「衝撃がキャリーオーバーしていきます」「考察しがいがある物語を、最終話まで見届けて」
あっという間にイベントも終わりのお時間に。最後の挨拶ではまず古賀さんが、「衝撃のラストで終わった第1期から、いよいよ日本でもその続きが観られるということで、みなさん楽しみにしてくださっていると思います。配信などで第1期の最初から見返していただければ、第2期の面白さがより一層伝わるはずです。ぜひ一緒に考察しながら、第2期の物語を楽しんでいただけたら嬉しいです!」と述べます。
次に櫻井さんは、「第1期の衝撃的なラストから、第2期も衝撃的な第1話、第2話と、この衝撃はキャリーオーバーしていきます。みなさん、すでに続きが気になっているかと思いますが、ぜひとも最後までこの物語を見届けていただきたいです。そうすれば、本作がいかにスゴい作品かお分かりいただけると思います」と、作品がもつ力を語ってくれました。
最後に、まず「本作は途中から観ても大丈夫といった作品ではございません」と前置きした豊永さん。「今日お越しくださった皆様は、『時光代理人』を愛してくださっている方々だと思いますので、お気持ちがすごくよく分かるんです。……最後までまとめて観たいですよね? 考察しがいがある作品ですから」と、ファンの気持ちに寄り添います。そして「最終話までどうか毎週ご覧いただき、その後また改めて第1期第1話から観ていただけたら嬉しいです。そうすることで、新たな発見がきっとあると思います。いろんな楽しみ方をしながら、一緒に作品を盛り上げていただけたら幸いです。『時光代理人 -LINK CLICK- Ⅱ』を、どうぞよろしくお願いします!」と、イベントを締め括りました。
退場前のフォトセッションでは、豊永さんの提案で、『時光代理人』らしいカメラのフレームポーズでも記念撮影。客席に見守られながら、和やかなひと時を終えました。
『時光代理人 -LINK CLICK- Ⅱ』は、フジテレビ「B8station」にて毎週水曜日25:25より、BSフジにて毎週木曜日24:30より放送中。dアニメストアで先行配信しているほか、各種ストリーミングサイトでも配信中です。
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