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時光代理人 - LINK CLICK -

『時光代理人 -LINK CLICK-』先行上映&スペシャルトークイベント
オフィシャルレポート
日時
1月8日(土)
会場
ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場
出演
豊永利行、櫻井孝宏、古賀 葵
自分にあてはめることができるエモーショナルなストーリーを楽しんでほしい

第1話のオンエアを翌日に控えた2022年1月8日、TVアニメ『時光代理人 -LINK CLICK-』先行上映&スペシャルトークイベントが開催されました。登壇したのは、トキ(程小時)役・豊永利行さん、ヒカル(陸光)役・櫻井孝宏さん、リン(喬苓)役・古賀葵さん。来場したお客さんにご挨拶をした3人は、この作品の第一印象を語ってくれました。

「僕が持っていた中国のアニメーションのイメージにはあまりなかった、SF感がある現代チックな作品だなという第一印象がありました。この作品は、僕が演じるトキと櫻井さんが演じるヒカルが時光写真館という写真店を経営しているんですけど、古賀さんの演じるリンちゃんを通じてクライアントからの依頼を受け、トキとヒカルが写真の中にある過去の世界に“ダイブ”して任務を遂行するという内容なんです。特殊能力があるからこそSFなんだろうなと思っていたのですが、意外とリアリズムがあって、人の心に訴えかけるエピソードも多いので、リアルとファンタジーの融合感が面白いなと思っています」(豊永)

「話題作だという話は目にしていたので、出演できることが嬉しいなと思いましたし、素敵なキャストに囲まれて収録ができるのも楽しいなと思っていました。なにより作品が面白いですね。真っ先に自分が楽しんでいるところがあります。豊永くんも言っていたように、ヒューマンなドラマがあって特殊な能力が浮かないバランスで作られているのが、すごくクールで面白いなと思いました。緊張感もあるし、コメディの要素もあるし、バラエティに富んだ作品だと思います」(櫻井)

「この作品に参加できて嬉しかったですし、心を締め付けられるシーンがあると、私もこういうときにこういうことをしていたかもなって自分にあてはめることができるストーリーで。人間味がある作品だなと思い、衝撃を受けた作品です」(古賀)

本作は中国で制作されたオリジナルアニメーション作品のため、本編にはもともと現地のキャストによるセリフが吹き込まれている。今回3人はその音声も聴きながら日本語のセリフを吹き込むという作業をおこなった。いわゆる日本のアニメの収録とはどんな違いがあったのでしょうか。

「原語でご覧になった方は、日本語に吹き替えられたこの作品をご覧になると、ニュアンスがちょっと変わっているようなところがあるんじゃないかなと思います。収録のときには、原語と意味が変わってしまわないかどうか、日本語の言い回しを確認しながら収録を進めていきました」(豊永)

「原語の音声がある状態なので、作業的には外画の吹き替えに近いんです。原語のニュアンスをヒントにしながら芝居をしたいなと思っていました。スタッフさんたちとやり取りをしながら収録を進めています。ただ、現場で大変なのはトキ(の吹き替え)なんですよ。ヒカルとは能力が違うし、背負っている役割も違うので。大変そうな豊永くんを、悠然と座りながら見ているのが楽しかったです(笑)」(櫻井)

「言葉の違いがあるので、原語の音声ではここで切れているけれど、日本語ではここで切ると変だなとか。感情の表現も、中国語だとこの感情はこういうふうに聴こえるのか、といろいろ考えながら収録をさせていただいたのは楽しかったです」(古賀)

さて、気になるのはそれぞれのキャラクターの人となり。3人のキャストがそれぞれ演じるトキ、ヒカル、リンの印象について語ってくれました。

「トキくんは写真の撮影者の意識にリンクして、その写真の世界に入る能力を持っています。彼自身はノリ軽めですが、人情味があふれていて、感情で動いちゃう子なんです。写真の撮影者の意識に“ダイブ”したあとも、その人の感情に結構揺れ動かされるんです。それをヒカルが制してくれるので、2人の関係性も面白いと思います。最初に動く行動派のキャラクターなので、皆さんもトキくんに感情移入できるんじゃないかなと思います」(豊永)

「ヒカルは、“ダイブ”したトキを指揮する立ち位置です。トキが活発な性格だとしたら、ヒカルはクールで淡々とした、あまり気持ちが波立たない性格なので、能動的なトキとの性格の対比が凸と凹が上手く嚙み合わさっているような感覚があります。ときにはガチャガチャと音を立ててぶつかるようなところもあるので、2人の関係性にも注目していただけたらと思います」(櫻井)

「リンちゃんは明るく活発な子で、キャラクターの年齢も2人より年上なので、親しみやすいお姉さんという感じです。トキには手のかかる弟みたいにちょっとじゃれていたり、ヒカルに対してはかわいがっていたりするところがあって、関係性が素敵だなと思います。クライアントと話すときはちゃんと大人っぽい対応もするし、頭の良い子なんだなと思っています」(古賀)

本作は写真の中に“ダイブ”して、人々の過去の出来事に向かい合っていく物語。ときには過去に干渉し未来を変えてしまいそうになることも……。はたしてキャスト3人に「やり直したい過去」や「戻りたい過去」はあるのでしょうか。

「私は結構、後悔の連続で。人見知りもするし、人前に出ると余裕がなくなってしまうところがあるので。なんであんなこと言っちゃったんだろうと思うことがあります。そういうときにトキやヒカルがいたら全部直してもらいたいです(笑)」(古賀)

「『この一杯だけにしとけ』と過去の自分に言いたくなるときがありますね(笑)。それができなくて、あくる日に、重い体を引きずって仕事に向かうことがあるので。そんなことに能力を使うなよという話ですけど(笑)」(櫻井)

「僕は(やり直したい過去は)ないです。失敗したことも、それを乗り越えてからこその今の僕がいるので」(豊永)

最後の豊永さんの力強過ぎるコメントに会場は大いに沸くと、最後に出演者の3人からメッセージが贈られました。

「この作品は自分の過去や分岐点をあらためて見直すことができるような作品だと思います。トキとヒカルの関係性や、その2人がどうやって問題を解決していくのか。キャラクターに感情移入できる作品なので純粋に楽しんでいただけたらと思います。オープニングからエンディングまで引き込まれると思いますので、“ダイブ”してください」(古賀)

「この1話と2話で作品の見方も分かると思うので、アニメーションならではの面白さと、生身の肌触りを感じられる深いドラマを味わっていただくと、この作品の面白さをより噛みしめられると思います。隅々まで楽しんでください」(櫻井)

「この作品にはそれぞれのキャラクターの葛藤や悩みが出てきます。人知の力が及ばない事態に直面したときの彼らの想いが描かれていく中で、トキが“ダイブ”する相手によって『人はこういうものだよね』『こういうことってあるよね』と感じさせることが続々と出てきます。涙腺にグッと来るようなエピソードもたくさんあります。ひとまずは頭の中を空っぽにして純粋にストーリーを楽しんで見ていただけたら、2022年の一年を明るくする手助けになるんじゃないかと思っています。何度も見返していただけると嬉しいです」(豊永)

満席の観客が3人に大きな拍手を贈りイベントは終わりを迎えました。TVアニメ『時光代理人 -LINK CLICK-』はTOKYO MX、BS11、各種配信サイトにてオンエア中です。ぜひ、お楽しみください。